Fender American Vintage '62 Stratocaster




メーカー/機種名
フェンダーU.S.A. American Vintage '62 Stratocaster #V070728 1993年製
スペック
3-Color Sunburst(3トーン・サンバースト)
材/塗装 BODY=アルダー2P
NECK=メイプル
FRETBOARD=ローズ(フラット貼り)
FINISH=ラッカー
ピックアップ F/S/R=American Vintage Single Coil
改造/交換 SW=CRL 5P
ザグリ内に導電塗料
当時の定価
当時の定価 248,000円   2003年2月頃購入(購入価格 19,000円)
コメント
 ある日、中古の楽器とCDを見に、最近行っていなかったリサイクルショップへ行った時のことです。(○○OFFではないです。)
 楽器のコーナーでいろいろ見てまわり(と言うほど在庫は多くない)、CDを片っ端からチェック。そのあとレコードを見ようと思い、ふと見ると、レコードコーナーの隅に見慣れたストラトが吊るされていたのです。店内も暗いことから、ネックは無傷だがボディの塗装が剥がれまくりのそのFENDER製ストラトは小汚く見え、「JAPANの傷だらけなら19000円でも買い手がないのか・・・」と思った瞬間、スラブボードの指板と12フレットのポジションマークの間隔の狭さに「まさか!?」と・・・。そう、なんとUSA!「MADE IN JAPAN」の記述もない。シリアルがネックプレートにあり、しかも「V」から始まっている。ヘッドを見上げると、デカールが日本製とは違うし、テンションガイドにスペーサーが・・・。どういうことだ?店員は日本製と思って値段をつけたのか?FernandesのRSTを「なんちゃってFENDER」にしているのでは?
 とにかく店員を呼んで試奏させてもらうことにしました。ネックを握ってRSTではないことに気付き、サイドポジションの色、ネックの塗装具合、セレクターが3ポジションなど、どう見てもビンスト。弾き出して大体15分、ネックは軽く順反りしてはいるものの調整範囲だし、フレットも減ってないので買うことを決意し、分解して最終確認をさせてもらうことにしました。一旦家に帰り、工具を持って店に舞い戻り、早速分解。ネックデイト(NOV 22 1993)とボディデイト(OCT 15 1993)を見てトラスロッドの状態を確認。ボディ内部は無加工で、『R1379340』というポットデイト(「137」は「CTS製」、「93」は「1993年製」、「40」は「40週目」という読み方をします)も確認し、即購入。店員が「JAPANですよね?」と聞いてきましたが、すかさず「そうだと思いますよ」とだけ答え、そそくさとレジへ。

 そんないきさつで信じられない買い物をしたのですが、こんなこともあるんですね〜。
 後期のビンスト'62は、12フレットのポジションマークの間隔をはじめ、ネックの握り,ヘッドとボディのシェイプなどのディテイル,ピックアップに変更がなされて、もう少し'62年製に近づいています。特に現行のTHIN-LACQUERシリーズはよくできていますよね。
 しかし何と言っても19,000円で買えたのですから文句はないです。ピックアップもパワーがあり、ボディのザグリ部に導電塗料を塗ったところノイズもなくなり、非常に満足しております。このピックアップは別のストラトにも載せたいですね。TexasSpecialより私は好きです。
 くすんだパーツを磨き、欠品していたノブとバックパネルをつけ、セレクターを5ポジションに。ボディの塗装の剥がれは気にしません。レリックということで・・・。
 こんな買い物、もう二度とないのでしょうね。



初期ビンスト'62の特徴

ネックデイトとボディデイトのスタンプ ストリングガイドにスペーサーが付いている。
ネックポケットが浅く、
21フレットのサイドポジションマークが
すべて見えている。
左の理由により、
ブリッジ部での弦高調整は上がり切った状態。
ネックポケットを削って対応。
ゆえにボディデイトは消滅。